新株引受け権付き社債は、発行会社に新株の発行を請求し、発行時に定められた価格でその新株を買い付ける権利(新株引受け権)が付与された社債であり、日本では一九八一年から発行が認められている。ただし、必ずしも新株引受け権を行使しなければならないわけではない。一九八〇年代の終わりに、新株引受け権付き社債が国内外で相当に発行された。しかし、九〇年代の初めは株価が低迷し続けたため、新株引受け権が行使されることはほとんどなかった。それは次の理由による。たとえば、ある株式を一株一〇〇〇円で引き受ける権利付きの社債を保有している投資家を考えてみよう。この一〇〇〇円を権利行使価格という。この投資家は決められた権利行使期間内に株価ができるだけ高くなった時を選んで、新株引受けの権利を行使したいと考えるであろう。たとえば、株価が上昇して三〇〇〇円になれば、権利を行使して一〇〇〇円で新株を引き受け、それを株式市場で三〇〇〇円で売れば、二〇〇〇円の差益が得られるからである。株価が順調に上昇しているときには、投資家はそのような差益を獲得するチャンスは大いにあると期待しがちなので、彼らは応募者利回りが低くても新株引受け権付き社債を購入しようとするであろう。ところが、九〇年代にはいると株価が暴落し、その後低迷したため、株価は引受け権利行使価格を下回ってしまった。これでは、権利を行使すると、差益どころか差損を被ることになるし、新株を権利行使価格で買うよりも、より低い実際の株価で買った方が得である。かくて、八〇年代の終わりから九〇年にかけて将来の株高を期待して、新株引受け権付き社債を購入した投資家たちは、権利を行使する機会もないままに、低い金利の社債を償還まで抱える破目に陥ったのである。
食物のもつ薬理作用のいろいろな成分が、サプリメントとして市場に供給される時代になりましたが、こうした時代においても食事を中心にし、食事を楽しみながら味わい、あくまで食事で不足する栄養素を、サプリメントで補完していくという基本的な点は何ら変わるものではありません。「食事の代わりに、あるいは食事をする時間がなかったから、サプリメントを飲む」というのは間違いです。サプリメントには、食事を代替する機能はないのです。食物は、身体機能・活動の源です。この身体機能・活動の源を十分に確保していくためには、「栄養」「運動」「休養」の三要素が不可欠です。この三つの要素のうち、運動、休養については、自らおおよそ判断できます。しかし、栄養に関してはエネルギーの過剰摂取などは、体重計などの測定器で判断できますが、ビタミン、食物繊維、アミノ酸、微量要素などの栄養素については、十分なのか、不足しているのか、過剰摂取なのか、自ら判断するのは難しいものがあります。ましてや、健康食品・サプリメントを単なる栄養素の補給ではなく、抗酸化力のアップ、免疫力のアップを目的に摂るとなると、どう摂取していいのかまったくわからなくなります。それゆえに、ココアの薬理効果がテレビで放映されると、翌日、スーパーの棚のココアが売り切れてしまうように、私たちは危うい知識と情報で健康食品・サプリメントを購入しています。
お盆で帰ってきた祖霊を歓迎して、寺院や神社の境内に地域の老若男女が集まり、輪になって踊り供養したのが盆踊りの始まりといわれています。今はそうした宗教色はすっかり薄れ、地方の盆踊りは、もっぱらお盆休みで帰省した人が故郷の人たちと旧交を温める、楽しいふれ合いの場といった様相を呈してします。都市部でも盛んに行われていますが、こちらも地域の人たちの親交を深めることを目的とした夏祭りで、町内会や商店街が主催し、駅前広場や公園などにやぐらを組んで盆踊り大会が開かれています。盆踊りは、お盆の13日から16日にかけて行われるのがふつうです。土用に入ったら、立秋になるまでの期間を利用して衣類などの虫干しをする。夏の土用は、立秋の前の18日間で、1年中でもっとも暑い季節です。この時期は、梅雨どきの湿気が残っていますから、カビの生えやすい衣類や靴などを出して、数日間外気にあてる「土用干し」をします。最近は、便利な防湿剤、除湿剤が出回っていますが、ダンスや押入れ、げた箱の中などの整理も兼ねて行う、昔ながらの土用干しの習悛を見直してみたいものです。