日本の古典的名文を、立ち上がり、体全体で暗唱するこの小学校の教室風景が、古くからある極めて伝統的なものでありながら、今また全く別の新しい意味を帯び始めたように思われたものだ。文部科学省をはじめ日本の教育の中枢は、何よりもまず、こうした各地にある成果の上がっている実践現場からこそ学ばなくてはならない。そしてその内容を、指導要領や教科書作りへと速やかにフィードバックさせなければならない。すでに多くの主婦たちが、K教諭のホームページや実践プリント教材からどんどん学び始めている。情報が教育を追い越し、昔は受け身であった教育の享受者が、今は自分たち自身の手で新たなる教育を作り始めている。実際の教育現場をあまり経験したことのない、一部の学識経験者や調査官などの意見に基づき作られていた指導要領や教科書の時代というのは、半ば終わりを告げているのである。